新潟市中央区の眼科・皮膚科

よくある質問
Q&A
近視
Q
近視はどのような状態ですか?
A
ピントが手前にあっている状態で、遠くのものにはピントが合わせられない状態です(一方、軽度の遠視は遠くにも近くにもピントを合わせることができます)。遠くのものを見るためには眼鏡やコンタクトレンズが必要になります。
Q
近視の進行予防は?
A
近視は小学生から高校生までが進行しやすいです。スマホなどを長時間見ることによって近視が増えてきたとも言われています。進行予防には外で遊ぶなどの屋外活動が有効です。日本ではまだ認可されていませんが点眼(低濃度アトロピン)や特殊なコンタクトレンズの使用なども有効です。自費診療で行っている眼科もあります。詳しくは下記近視学会のHPを参照ください。
https://www.myopiasociety.jp/general/care/flow.html
近視は強度になると緑内障や網膜剥離など様々な病気になりやすくなります。
私の子供でしたら低濃度アトロピン点眼を試してみたいです。(申し訳ございませんが当院での扱いはありません)
Q
LASIKやICL(眼内コンタクトレンズ)はどうですか?
A
LASIKはレーザーで黒目を削って近視を治し、ICLは眼内にレンズを挿入して近視を治します。大多数の方は手術後から眼鏡やコンタクトレンズなしで快適な生活を送れます。ただしどちらも手術なので合併症がゼロではありません。細菌の感染などの大きな合併症が起きると失明のリスクがあります。頻度の高い小さな合併症としては眩しさやドライアイなどの不快感があります。
私でしたら眼鏡やコンタクトレンズで矯正できる目に手術はしません。大きな合併症が起これば視力の回復は難しくなります。私の知り合いの眼科医で医者になってから手術を受けた人は知りません(学生の時に受けた人は一人います)。
加齢黄斑変性症
Q
加齢黄斑変性症はどんな病気ですか?
A
網膜の中心部分(黄斑)に異常な血管が生えてきて水漏れや出血して視力低下をきたす病気です。放置すると視力は0.1程度まで低下します。治療法としては異常血管の勢いを抑える薬剤(抗VEGF薬)を眼内に注射します。ただし時間が経つと薬の効果が切れてしまうため、継続的に注射をする必要があります。他の方法としては点滴とレーザーを組み合わせた光線力学療法があります。視力改善では硝子体注射の方が優れていることが多いです。
私が患者でしたらまず抗VEGF薬を硝子体注射します。
Q
抗VEGF薬はどの薬がいいですか?
A
一応すべての薬剤は同程度の薬効とされていますが、作用期間とか作用機序に違いがあります。病状も様々ですので主治医の先生と相談して決めてください。
糖尿病網膜症
Q
糖尿病網膜症はどのような病気ですか?
A
糖尿病網膜症は高血糖のせいで網膜血管がダメージを受け、網膜に浮腫(水ぶくれ)が起きたり出血したりする病気です。網膜血管が閉塞し、その範囲が広いと眼内出血を起こしたり、難治性の緑内障を発症したりします。治療の前提は血糖コントロールです。病状が進んでしまうとレーザー治療や注射(抗VEGF薬)が必要になってきます。
Q
レーザーの治療は受けた方がいいですか?
A
糖尿病網膜症が進行すると網膜の血流が悪くなり、脆い血管(新生血管)が生えてきたりむくみが出てきます。そうなると目の中に大出血を起こしたりして視力が低下します。血流の悪い部分をレーザーで治療するとその頻度が減少します。網膜の血流が減っている部位が広くなってきたらレーザーをした方がいいでしょう。
私も必要なら受けます。最悪の場合は難治性の緑内障になって失明の危険があるので…
Q
抗VEGF薬硝子体注射を勧められましたが受けた方がいいですか?
A
抗VEGF薬は網膜のむくみをとったり、悪い血管(新生血管)の勢いを抑えます。印象ではレーザー治療より即効性があり、キレもいいです。問題点としては時間が経つと効果が減少して、繰り返しの治療が必要となることが多いです。また薬剤費が高額なので自己負担金額も高額になってきます。より安価な治療としてはステロイド薬を目の周囲に注射する方法があります。しかし効果は抗VEGF薬の方が上です。相性で抗VEGF薬の効果がいまいちの場合は試してみる価値はあると思います。ステロイドの副作用として白内障、緑内障、高血糖などがあります。
私なら抗VEGF薬を受けます。一旦悪くなった視力を放置しておくと改善が難しくなります。
Q
硝子体手術を勧められましたが受けた方がいいですか?
A
硝子体手術は眼内に大出血を起こしたり、網膜剥離が起こった場合に施行します。抗VEGF薬の登場で頻度は減りましたが、網膜のむくみを取るために行われることもあります。出血は自然と引くこともありますが原因の新生血管は残存するので再出血のリスクは高いです。硝子体手術は出血や網膜剥離の原因となる新生血管を除去できるため根治が期待できます。また手術中に隅々までレーザー治療を施すことができます。
私なら手術が必要な状況になったら早めの段階で手術を受けます。