新潟市中央区の眼科・皮膚科

よくある質問
Q&A
白内障
Q
白内障と言われましたがどうすればいいですか?
A
白内障は目のレンズが濁る病気です。進行性で手術以外に視力を改善する方法はありません。ただ通常手遅れになることはありませんので日常生活で困っていなければ手術を先延ばしにしてもかまいません。手術時期を少しでも遅らせたい方は点眼薬を使用してもいいかもしれません。しかしあまり先延ばしにすると緑内障を発症したり、手術の難易度が上がる場合があります。私は矯正視力(眼鏡をかけた視力)が0.7~0.8になったら手術をお勧めしています。また視力がそこまで落ちなくても目のカスミなどを自覚したら、体が元気なうちに手術するという考え方もあります。
私が患者でしたら日常生活に支障が出たら早めに手術します。
Q
白内障手術は日帰りで可能ですか?
A
白内障手術は器械の進歩もありより安全なものとなっています。通常手術は10分程度で終わり、出血量もごく少量です。多くの方は日帰り手術が可能です。入院手術を検討された方がいい方は他眼の視力が悪い(手術当日の生活が困難)、全身状態が悪い、手術後の通院が大変(手術翌日も受診が必要)といった方でしょうか。
私でしたら日帰りで白内障手術を受けます。
Q
多焦点眼内レンズはどうですか?
A
白内障手術の時に使用する眼内レンズ(自分のレンズと交換する人工レンズ)には単焦点レンズと多焦点レンズがあります。単焦点レンズは保険診療で手術費用にレンズ代が含まれています。特徴としてはピントが一か所にしか合いませんが鮮明な見え方をします。遠くが見えるようなレンズを入れた場合は近くを見る時に老眼鏡が必要になります。一方多焦点レンズは保険診療費のほかにレンズ代がかかります(選定療養)。レンズによって異なりますが通常は両眼で40~80万円程度です。遠くも近くも見えますが単焦点レンズほどの鮮明さはありません。また夜にライトがにじんで見えたり、眩しさを感じることがあります。目に他の病気がある方や高齢の方は使いこなせない可能性があります。車に例えるとスポーツカーみたいなもので整備された道路ではその能力を発揮できますが、狭い路地やドライバーの運転能力が低い場合は持て余してしまう可能性があります。
私が患者でしたら現段階では単焦点レンズを選択します。なぜなら精密な視力を必要とする仕事に従事する人は多焦点レンズは適さないとされているからです。眼科医をリタイアしていたらまず片眼に多焦点レンズを入れて相性がよければ両眼多焦点レンズにします。多焦点レンズでいまいちすっきりしない場合には、もう片眼は単焦点レンズにして様子を見ます。その後どうしても多焦点レンズが合わない場合は単焦点レンズに入れ替えを検討します(全額自費になりますが)。その場合は若干左右のピント差をつけるマイクロモノビジョン(片方の目を少し近視にする)にします。
下記日本眼科学会の指針もご参照ください。
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/news/m_499_1.pdf
近年は老視改善のために多焦点レンズ白内障手術を勧めている施設もありますがお勧めできません。
緑内障
Q
緑内障になると失明してしまいますか?
A
緑内障は成人の失明原因の第一位です。末期になるまで自覚症状が乏しく、気が付いた時には手遅れということがあります。40歳以上の20人に1人がかかっているとされ、眼科検診がとても大事です。緑内障と診断されたら眼科で継続的に治療することが必要です。
私が患者でしたら整容の副作用(目がくぼむ、まつげが濃くなる等)もありますが、まず第一選択薬のラタノプロス トから点眼を開始します。
Q
緑内障の点眼薬は一生点眼する必要がありますか?
A
緑内障の点眼は基本的に一生必要です。緑内障は視神経が減っていく病気です。一度減ってしまった神経は元には戻せません。そのため進行予防の点眼が必要となります。点眼を中止するとその分視神経が減ってしまう可能性が高まります。人間の寿命は延びてきており、目の寿命がそれより先に尽きてしまうことは避けたい状況です。ただ白内障手術や緑内障手術、レーザー治療をして眼圧が下がった場合は点眼数を減らせる可能性があります。
私が患者でしたら点眼は継続します。
Q
緑内障手術を勧められましたが受けた方がいいですか?
A
一般的に点眼を複数種類していても視野が悪化する場合に手術をすすめられます。視野悪化の進行を止めるためには手術は受けた方がいいと思われます。ただ手術の種類によっては合併症等により視力が落ちる場合があります。手術の適応は現在の眼圧、視野、視野の悪化速度によって判断されます。主治医の先生とよく相談されてください。
私でしたら視野の悪化進行速度が速い場合は手術を受けます。